2009.6.19〜2009.6.21
肥後の旅(一の宮巡拝記外伝 17)
(熊本城稲荷神社)、(出水神社)、(加藤神社)
はじめに
この年3度目の熊本行きが決まった。
6月20日午後に、プライベートな用事が入ったのである。前日の19日に羽田まで移動しておき、20日の朝一番の福岡便にて福岡に移動。福岡からはリムジンバスで熊本まで移動する計画である。翌日は、熊本から福岡へ移動し、JALの最終の仙台便で仙台まで移動する。熊本への滞在は1泊2日。ホテルはもう常宿となった新市街のリッチモンドホテルをおさえた。
熊本到着から13:00頃までと、6月21日の午前中一杯は自由な時間がとることができる予定であるが、今回の熊本行きの主目的はあくまでも用事であるし、現地でスケジュールがどのように変わるか予想できないので、自由時間の計画はとくに立てずにいた。
6月19日
この日フレックスを用いて早期帰宅する旨は理由とともに事前に会社側に伝えていたので、特に問題もなく15:00に退社することができた。
カミさんに送ってもらい、仙台駅へ。発券機ではやて86号東京行きを発券した。早い列車も時刻表には掲示されていたが満席であった。さすがに早く会社を退けることができたので、19:10過ぎに、東横イン羽田大鳥居新館にチェックインすることができた。体力的にも大変楽である。
食事をとる為に外出した。羽田の夜の食事となれば、ラーメン正道さんである。この日はしょうゆラーメン、ミニ丼(チャーシュー)、生ビールをいただいた。水菜となっていたラーメンにのる野菜が、もやしに戻っていた。5月末に訪れた時は水菜だったと話すと、1週間程前からもやしに戻したのだそうだ。小生はもやしのほうが好みなので、まったくもって問題はない。
夕食を済ませた後、コンビニエンスストアに寄り道し、ホテルに戻った。
翌朝は早い。4:00に携帯電話のアラームとモーニングコールをセットした。
写真左:ラーメン正道さん
写真右:羽田夜景 (東横イン羽田大鳥居新館より)
6月20日
4:00にアラームの音とともに目を覚ます。身支度を整え、5:00発の羽田空港への送迎バスに乗る。このバスが1番早いバスなのであるが、かなりの席が埋まっていた。
チェックイン機が稼働するのを待ち、5:50にチェックインした。すると、航空券に現在の価格と差額が発生したらしく、3400円払い戻しとなった。
6:35定刻通りJAL305便福岡行きは離陸した。機内ではサービスの朝食をいただき、のんびりと転寝などしていると、あっという間に福岡空港に到着してしまったようだ。ほぼ定刻通りの到着である。
預け荷物を受け取り、バスターミナルに向かう。8:50発の熊本行きのバスがあるようだ。窓口で切符を購入する際、往復切符について訪ねてみた。往復切符は、帰路福岡空港行で下車しなくても、たとえば天神等で下車してもよいのだそうだ。となれば往復で購入すれば、いく分交通費を抑えることができるので、往復で切符を購入した。8:50あまり待つこともなく、熊本交通センター行きのバスに乗車できた。バスは思った以上に込んでいた。天気は大変良く、暑くなりそうである。
11:00過ぎ少々遅れてバスは熊本交通センターに到着した。
バスセンターのコインロッカーにトランクを入れ、用事の先まで歩くことにした。格好はフォーマルスーツに革靴であるので、あまり目立った行動はとれない。もちろん、あまりに暑いので、ネクタイは外し、スーツは手にかけてはいるが、黒服で歩くことには変わりはない。用事の先は、地図で見る限り、熊本バスセンターから30分程度の場所で、途中熊本城付近を通ることになるので、意識しようが、しまいが自然と散策になってしまうのである。
加藤清正公の像と対面し、熊本城の堀にそって歩く。大変天気が良い。
熊本城稲荷神社
熊本城稲荷神社まで来たので、参拝することにした。
石段を登り、参拝を終えると、ちょうど神社の女性がおられたので、持っていたコンパクトデジタルカメラで、写真を撮っていただいた。この女性、うまく撮れたかと、大変気にされていたが、まったくもって問題なし。記念になった。しかし...記念ではあるが、フォーマルスーツ姿とというのはあまりよろしくない。被写体が悪いのである。であるのでここでは非公開とさせていただく。
さすがに東北人であるので、大汗をかいてしまっている。これを見た女性の宮司様は心配なされ、日陰にお入り下さいとお声がけ下さった。東北人なもので、と少々日陰で四方山話などさせていただいた。
(以前いただいてはいたのであるが...)明日、御朱印をいただきに、また参拝させて下さいとお話させていただいた。今回見学できるかどうか微妙であるが、先ほどの女性にこの神社から近い熊本城の入口をお聞きした。この神社さんの直ぐ脇に須戸口門(入口)があると、指さしながら教えて下さった。
熊本市内を歩き、途中休憩等をいれつつ用事の先まで移動する。
熊本城入口、須戸口門
神社の女性に教えていただいた、
熊本城入口の一つ
須戸口門である。
熊本市内を歩く
熊本市内を歩く
その後、13:00からこの旅本来の用事が始まり、全てが終了したのは、18:00過ぎとなった。
熊本の夜
一旦熊本バスセンターに戻り、コインロッカーに預けたトランクをとり、この日の宿泊先のホテルに向かう。
熊本新市街のアーケードを数分歩き、熊本の常宿となったリッチモンドホテル熊本新市街にチェックインできたのは19:00頃となった。
服を着替えたり、少々休んだりと少し時間を使い、夕食の為に外出した。
まるた庵
熊本を訪ねた際には、かならずこのお店にお世話になる。
馬刺し、えだまめ、ビール生、そして日本酒通潤雲雀と楽しませていただいた。
ところで...店主殿は、ときどき小生にメールを下さっている。そのメールにて少々気になる食べ物が書かれていたので、この機会にお聞きしようと思った。それは、尺という食べ物である。天ぷらで食べると、生ビールに合うとメールには書かれていた。店主殿のお話では、尺とは、甲殻類の一種で蝦蛄のようなものであるが、蝦蛄とは異なるものだという。これをお願いできますか?と聞くと、任せて下さいと天ぷらにして出して下さった。確かに蝦蛄のようであるが、大きさも異なるし、触感も異なるようだ。確かにビールに大変良く合う。大変失礼にあたるのであるが、お願いして撮影させていただいてしまった。
この日は大変混んでいたので、あまり店主殿とお話することが出来なかったのが残念であるが、念願の尺を食することができた。
この日ホテルに戻ったのは、21:30頃となった。
6月21日
6:00に目を覚ました。酔っていてもアラームのセットは忘れなかったようだ。
ホテルのレストランで朝食をとり、7:00にチェックアウトする。飛行機とバスの時間があるので、自由に動けるのは午前中のみであるので、少々早く行動を開始したのである。まず交通センタービルのコインロッカーに大荷物を預けてから、散策を開始した。
昨日に比べて、天気は今ひとつぱっとしない。雨は落ちていないが。
熊本城方面に向かって歩き、熊本城前電停から健軍町行き市電に乗り込んだ。
第1の目的地は水前寺公園の出水神社である。
出水神社
水前寺公園電停で市電を降り、出水神社参道を抜けてすぐに出水公園に入った。天気は今ひとつよろしくない。まず出水神社に参拝し、公園内を散策していると、公園で観光客の写真を撮影する、プロのカメラマン寺本さんと出会った。寺本さんは大変気さくな方で、小生のカメラで、記念だと言いながら、数枚小生を撮影して下さった。そして水前寺公園や、熊本のお話をいろいろお聞かせ下さった。思いもかけず楽しいお話を聞く機会を得た。写真もさすがプロのカメラマンである。ポーズや構図など学ぶべきところが非常に多い。大変勉強させていただいた。
8:40頃、出水神社で朝のお勤めが始った。以前、この神社の御朱印はいただいていたのであるが、今回はお世話になっている神社様や、大変思い入れのある神社様の御朱印をいただいている御朱印帳を持参しており、こちらに御朱印をいただきたかった。授与所に顔を出し、ちょうど朝のお勤め中のようなので、終わりましたら御朱印をいただきたいとこちらにおられた神社の女性にお話しすると、いえ、今でも大丈夫ですよと言い、すぐに対応していただくことができた。
今回は晴れた青空の下の水前寺公園散策と出水神社参拝を期待したのであるが、曇りとなり少々残念であった寺本さんや、神社の皆さんのおかげで楽しい時間を過ごすことができた。
市電に乗り、市街に引き返す。
加藤神社
熊本城の坂道を登り、加藤神社を目指す。
まず、拝殿前に進み参拝させていただいた後、社務所を訪ね出水神社でいただいた御朱印の隣にこちらの神社の御朱印をお願いした。少々お時間をということであったので、カメラをぶら下げ、境内を散策させていただいた。
拝殿前には加藤清正公のキャラクター、清正君がいた。なかなか可愛らしいので写真を撮り、授与所を覗くと携帯電話のストラップを扱っていたので、お受けした。ちょうど拝殿前にお払いの為、車が駐車しており、拝殿の撮影のタイミングをはかっていたところでもあり、また、社務所のほうを見ると、まだ御朱印の対応をしていただいているようだったので、授与所におられた女性に少々四方山話などお付き合いいただいた。
この日は熊本城へは入場せず、加藤神社を後にした後、昨日も参拝させていただいた、熊本城稲荷神社を目指した。
熊本城稲荷神社
まず、石段を上り拝殿にて参拝をさせていただいた後、授与所を訪ねると、昨日写真を撮って下さった女性がおられた。
昨日のお礼を述べ、先ほど加藤神社でいただいた御朱印の隣りのページに御朱印をいただこうと、御朱印帳をお渡しすると、その方は拝殿に小生の御朱印帳を持ち、拝殿へ向かわれた。昨日の宮司様が対応して下さるようだ。その方が戻られるまで、授与所におられたもう一人の女性が雑談にお付き合い下さった。通常お稲荷さんは商売繁盛を祈願される方が多いが、この神社さんは、学問も恋愛成就(縁結び)の御利益もあるとのことであった。
しばしこのようなお話をお聞きしていると、先ほどの女性が早足で戻ってこられ、筆文字の上にこの神社様の御朱印を押して下さった。
福岡空港へ
熊本稲荷神社を後にし、交通センターまで物産館を覗いたりしつつ、のんびりと歩いた。
高速バスに乗る前に昼食をとっておこうと考えた。交通センター地下のニーハオで太平燕セットを注文した。太平燕(タイピエン)とチャーハンのセットである。太平燕はシーフードスープ春雨といったところで、あっさり味で大変おいしくいただくことができた。熊本の名物との張り紙があったような気がするが、そのところは定かではない。
その後、コインロッカーに預けた荷物をとり出し、土産物を購入しつつ福岡空港行きのバス乗り場へ向かった。
12:35福岡空港行きのバスに乗りこんだ。
写真:熊本バスターミナル近くのおてもやん像
仙台へ
福岡空港第2ターミナルでバスを降り、土産物を買い足してから仙台便が発着する第1ターミナルに移動した。
15:00にチェックインして掲示板を見ると、悪天候の為、場合によっては羽田に着陸の可能性があるとの表示が出ている。カウンターで荷物を預けつつ状況を訪ねてみると、多分問題はないと思いますとの回答。今までも何度となくこのような状況に出くわしているが、実際飛ばなかったことはないので、特に気にせずに手荷物検査場を抜けて待合ロビーに入った。待っている間、缶コーヒーとサンドイッチを購入し、少々早い夕食をとった。
16:35ほぼ定刻通り飛行機は離陸した。飛行機は特に揺れもせず、快適な空の旅が続いた。確かに雲の絨毯の上を飛行はしているが...。仙台に近づいた頃、雨が窓にあたり始めた。天候が悪化しているようだ。
しかし、仙台には問題なく着陸し、時計を見てみると、15分ほど早い到着となり、預け荷物も早く受け取ることができた。
空港に降り立ってみると、濃霧、そして寒い。先ほどまで暑い地方にいたので、この温度差は少々体に堪える。
足早にアクセス鉄道を目指すと、予定よりも1本早い快速仙台行に乗車することができた。
そして、自宅への到着は19:30頃となった。
最後に
今回はプライベートな用事での熊本行きとなった。まずはこちらを問題なく済ますことができたので何よりであった。そしてそれ以外の時間は熊本市内の散策にあてることができた。
熊本という街は、小生にとっては、全てが程良い街である。散策するにも木々が多く、街並みや風景など大変のんびり見聞きしながら歩くことができた。
今度はもう少し長く滞在し、少し違った視点で散策をしたいと考えている。