2008.9.28
秋桜の咲くころ(一の宮巡拝記外伝 15)
(熊野大社)、(上杉神社)
はじめに
この時期、七ヶ宿街道を西へ、高畠、そして南陽、米沢にドライブするのが恒例となっている。
9月は小生の誕生月で、南陽の熊野大社さんが誕生守りを送って下さる。初穂料は郵便為替でもよいことになっているのであるが、直接お参りさせていただき、お納めすることにしている。そして境内の写真を撮影させていただくのもこの小旅行の楽しみの一つである。
そして山形は食の宝庫である。果物や野菜、肉等々...。それも堪能したい。そして、赤湯ラーメンの龍上海。一度山形で食してから、またぜひと考えていた。出発前にこの店の地図も準備した。
9月28日
休日(日曜日)の割には早く起きた。8:00に家を出、仙台の街中を抜ける。さすがに休日この時間。まったく混んでおらずスムーズに国道4号線に到達した。
白石から七ヶ宿街道に入り、七ヶ宿ダムの道の駅で休憩する。残念ながら雨は落ちていないがぱっとしない天気である。
七ヶ宿街道を走っていると、秋桜が咲いている。先日までは大変暑かったのであるが、もう肌寒く秋であることを感じる。 高畠の道の駅で、目的のひとつの地場産品の買い物をする。果物などは実際食べてみることができるのが非常にうれしい。今年は天候もよかったせいか、果実類はどれを食べても大変甘くどれを購入してよいか迷ってしまった。ここではドレッシングや、巨峰等を購入した。
高畠から熊野大社さんはそう遠くはない。また何度となく参拝させていただいているので、迷うことはないのであるが、今回は目的の一つ龍赤湯ラーメンの上海の位置も確認しながら熊野大社に向かうことにした。龍上海は赤湯に本店があり、また宮内(熊野大社さんの近く)にも支店がある。赤湯の本店の前を通ると、まだ10:00過ぎであったにも関わらず、すでに何人かが並んでいた。昼頃には駐車場に車も停められないであろうと判断し、この日は宮内の支店の暖簾をくぐることにした。
熊野大社にて
熊野大社さんの駐車場に車を停め、カメラセットと、熊野大社さん、そして境内の茶店のおばちゃんへの土産を持ち、拝殿を目指す。残念ながらぱっとしない天気である。
はじめに茶店に顔を出し、おばちゃんに手土産を渡す。後ほど遊びにくるとつげると、暖かいコーヒーを準備しておいてくれるという。このおばちゃんと四方山話をするのも楽しい。
木々に覆われた薄暗い石段を登ると拝殿前に出る。まず拝殿前に進み参拝させていただく。今年も直接お参りすることが出来たことを感謝し、そしてささやかな願い事を...。
参拝後社務所を覗くと、いつも応対して下さる女性が顔を出された。誕生守りの初穂料をお納めし、手土産をお渡した。
さて、この神社の社殿(裏側であるが...)の運慶作と言われる彫刻には三羽の兎が隠されている。この三羽の兎を見つけると、長者になると伝えられているそうなのだが、小生はいまだ2羽しか見つけることができていない。この女性にその話をすると、3羽目は特に見つけるのは難しいのだそうだ。御利益がなくなるのでお教えできないとのことであった。もちろんこの女性は見つけることができたのだそうだ。 早速社殿の裏手にまわり、兎探しを開始した。首が痛くなるほど社殿の上部の彫り物を見つめた。そして、この日とうとう三羽目の兎を見つけることができた。
このことを先ほどの女性に話すと、「それはよかったですね。」と微笑まれた。
長者にはならないかもしれないが、なにか良いことが起こるのではないかとプラスに考えることができることが大切で、それが幸せなことであると思うので、この旅はこの時点でよい旅となったのである。
この女性にお断りし、境内の写真もたくさん撮影させていただいた。そんなこんなしていると天気も少し回復してきたようだ。
12:00過ぎ、石段を下り、茶店にておばちゃんと茶飲み話をした。この熊野大社の境内には大変立派な銀杏の古木がある。色付いたらさぞかし美しいであろうと話すと、おばちゃんが、色付いた頃あいを見計らって連絡をくれるということになった。11月初旬頃になるであろうか。楽しみが増えた。
熊野大社の銀杏の木
黄金色に色付いた頃また...。
熊野大社にて
見事な茅葺の屋根を持つ拝殿である。
熊野大社参道にて
拝殿へと続く石段は、
鬱蒼とした木々に囲まれている。
龍上海
熊野大社さんを後にして、数分走ったであろうか、赤湯ラーメン龍上海宮内支店へ。
駐車場は満車のようであったが、すぐに空きができ、停めることができた。店に入ってもさほど混んでおらず、すぐに注文を聞いてもらうことができた。
みそチャーシューメンを注文してみた。白ゴマが多くかかっており、大変おいしくいただくことができた。
米沢へ
龍上海を後にして、米沢を目指した。今回は家への土産の一つとしてに少々奮発して米沢の精肉店で米沢牛のステーキを購入した。遠くから来たと思われたらしく、保冷剤を準備してくれた。これで少々寄り道をしても大丈夫であろう。
上杉神社
上杉神社はいつもに増してたくさんの観光客でにぎわっていた。あえて参拝客とは書かず、観光客と書かせていただく。
来年のNHKの大河ドラマは天地人。上杉家の懐刀、直江兼続が主人公となる。それゆえ大々的にキャンーンを行っていたためのようである。
人が多かったので、この神社では軽く参拝し、仙台を目指すことにした。
帰路
帰路は往路を引き返すことにした。途中七ヶ宿ダムの道の駅で一息ついた程度で連続して車を走らせた。心配された夕刻の国道4号線の渋滞もほとんどなく、18:00頃に家に到着した。総走行距離は262.1Kmであった。
最後に
今年も誕生月の熊野大社さんへの参拝を終えることができた。また、山形の山の幸、食を楽しむことができた。
熊野大社へ最短で行こうと思えば、今回とった道順以外で色々あるが、今回とったコースが一番気に入っている。一番季節の移ろいを感じることができるコースだと思うからだ。車を走らせるのが大変楽しかった。
熊野大社さんの銀杏が黄金色に色付いたころ連絡をいただけることになっている。スケジュールさえ合えばまた参拝させていただきたい。その時はまた山形の食を楽しんできたいと思う。
米沢で購入した牛肉は家族に大変好評であった。また行った時にはとリクエストも出た。この日は家族でともに夕食をとることができた。ちょっとしたことではあるが、これは幸せなことである。最近業務で帰りが遅くなり、土日程度しか一緒に食事をすることができていなかった。3羽の兎を見つけた幸運はこういうことなのではないかとふと考えた。