2007.8.13
暑き日に修験者の道を歩く(一の宮巡拝記外伝 11)
(御田原神社(月山中之宮))、(月山神社本宮)、(出羽三山神社(三神合祭殿))

2007年8月13日

 3:30に起床した。
 4:00山登りの道具や撮影機材を車に積み込み、月山を目指した。真夏とは言え、まだ暗く、空には星がまたたいている。
 真夏であるので、気温が上がることが予想されたので、早めに登山を開始したいという思いはあったが、高速道路を使用してまで急ぐ旅でもないので、国道48号線を山形方面に向かい、 山形に入った後、13号線を北上し、羽黒山方面から、月山8合目登山口まで移動することにした。
 途中、ガソリンを給油し、コンビニで朝食をとったり水分を購入したり、一息つきながらのんびり車を走らせ、弥陀ヶ原(月山八合目)登山口に到着したのは7:00頃となった。
 登山口の駐車スペースには、すでに登山者の車が多く停められていた。登山の準備をしている登山者も多い。空きスペースを見つけ、車両を停め、身支度を整えて登山を開始した。


御田原神社(月山中之宮)

 登山口から数分歩いたところで、二又に道が分かれる。一方が御田原神社(月山中之宮)を経由して頂上を目指す道と、一方が湿地帯を抜け頂上を目指すコースである。中之宮を経由して頂上を目指すコースはもう一方に比べて少々時間を要するようだ。時間も少々早かったので、中之宮にはまだ神職の方は詰めていないであろうと勝手に決めつけ、湿地帯を抜け、頂上を目指すコースを選択して歩き始める。中之宮には、下山時に参拝させてもらえばよいと考えた。
 途中左手の遠方に中之宮が見え、その向こうに、先日登山した鳥海山が見えた。本日は天気がよい。暑くなりそうだ。
 中之宮からの道との合流点で、中之宮方面からの登山客に会った。聞くと既に神社には人がおられたとのこと。少々後戻りにはなるが、初めに中之宮に参拝し、御朱印をいただくことにした。
 授与所に顔を出すと、数名の神職の方が既につめておられ、御朱印の対応をして下さった。
 どちらからですか。そうですか、仙台からですか。仙台も暑いでしょう。今日はこちらも暑くなりますから無理はなさらないように。水分は多めにお持ちになったほうがよいですよ。とアドバイスをして下さった。
 御朱印帳を受け取り、中之宮に参拝した後、登山を再開した。
            
遠くに、御田原神社(月山中之宮)が見える 御田原神社(月山中之宮)拝殿

遠くに、御田原神社(月山中之宮)が見える
この後の二又で
御田原神社に
向かうことにした。

御田原神社(月山中之宮)拝殿
鳥居の向こうには、これから登る、
月山が見える。



登山

 弥陀ヶ原(月山八合目)からの登山となった場合、頂上まで、山小屋は1つである。まずはその小屋を目指して上り始めた。
 この登山では修験者の方にもずいぶんお会いした。”この道”は修験道なのである。
 湿地帯を抜けると、登りとなる。全般的に整備されているが、急な勾配も多い。登りはじめて少しすると、すぐに足が止まってしまった。暑さの為に想像以上の負荷が体にかかってしまっているようだ。”休んでは給水”を繰り返しながら進むと、突然目の前が開け、山小屋(仏生池小屋)が目に入った。
 少し休憩させていただき、頂上を目指す。ここから頂上まで1時間15分くらいとのことであった。  
                 
仏生池小屋 山々がよく見える

月山山頂目指して
御田原神社(月山中之宮)を後にし、
月山登山を始める。

仏生池小屋
水分補給をさせていただき、
再び登り始める。

山々がよく見える
天気がよく、登山途中、遠くを眺めると、
山々がよく見えた。


月山神社本宮

 山小屋を過ぎてからは、なんとなく気が楽になった。先が見えたからであろう。途中の行者返し(役の行者が月山登拝の折、月山大神に修行の未熟をさとされ、引き返したという場所)もクリアし、山頂の月山本宮には10:35頃の到着となった。
 月山頂上は、月山神社本宮の境内であり、写真の撮影は禁止であるので、つたない文章であるが様子を説明させていただくと、入り口の門を入ると右手が休憩所、その隣が祈祷所となっており、そこで御祈祷を受けてから、正面に進み本殿で参拝となる。本殿の作りは中の宮と同じような作りである。本殿参拝後は本殿の裏をまわり、授与所を経て入り口の門の前に戻るという一筆書きで境内をめぐり、参拝ができるようになっている。
 ご祈祷を受け、本殿で参拝の後、授与所にて御朱印をいただくことができた。
            
頂上付近にて 鳥海山

頂上付近にて
境内は写真撮影禁止の為、
許可されているぎりぎりのところで
撮影してていただいた。

鳥海山
山頂付近からも、鳥海山がよく見えた。
本当によい天気であった。



下山

 下山途中、多くの登山者や、修験者とすれ違った。みな額に汗しながら、頂上を目指している。気温はまだまだ上がりそうである。
 何度となく、水分補給の為、足を停めた。とにかく暑かった。
 駐車場に到着したのは、13:00頃となった。
 汗だくになった服を着替え、少し涼み、出羽三山神社を目指すことにした。


出羽三山神社(三神合祭殿)

 
羽黒山には、月山神社、出羽神社、湯殿山神社の三社の神を併せて祀る三神合祭殿がある。
 三神合祭殿はこれまでも何度かお参りさせていただいていたのであるが、月山登山を無事終えることができたことの報告も兼ねて、参拝させていただくことにしたのである。
 月山8合目から車を走らせ、30分程度で到着した。参拝客も多いようで、駐車場は第2駐車場となった。
 大変大きく立派な拝殿前に出ると、藁葺きの吹き替え工事がなされていた。拝殿前の授与所におられた、女性の神職の方に、工事はいつ頃終わるのかをたずねると、藁葺きの吹き替え工事は毎年行われているので、何年までに終了するということはないとのことであった。「写真を撮影させていただきたかったので残念です。」と話すと、比較的目につきにくい、裏側の工事となるのが三年後になると、申し訳なさそうに、しかし明るく藁葺きの葺き替え工事の説明をして下さった。
 御朱印は拝殿の中の授与所にていただくことができた。こちらの神社の御朱印は既にいただいていたのであるが、湯殿山、月山、そして羽黒山の御朱印を同じ御朱印帳にいただいておきたかったのである。今回は、以前、湯殿山神社でお受けした御朱印帳を持参していた。御朱印をお願いすると、お受け下さった若い女性が直接筆を握られ、特徴のある、大きな御朱印を押して下さった。
            
御朱印をいただく 部分的に...

御朱印をいただく
特徴のある大きな印を押して下さった。

部分的に...
大変立派な拝殿を写真におさめられないのは残念。



帰路

 参拝を終え時計を見ると15:00少し前であった。時間もあるので特に急ぐ必要もない。来た道と同じルートを使うことにした。
 途中道の駅で、家への土産物として、お菓子、山形と言えば、高畠のドレッシング等を購入し、家を目指した。盆の時期であったが、道は混雑しておらず、17:45に家に到着した。総走行距離は327.1Kmとなった
 

終わりに

 今回の登山は登頂に成功し、また、天気に恵まれ、草花や風景を楽しむこともできたのであるが、かなり無理をしたというのが実感である。
 暑さの為、今回の登山はいつになく過酷なものとなってしまった。登頂を断念して引き返そうかという考えが何度も頭をよぎった。登山の時期も含め、無理のない計画を立てることも必要であると考えさせられた。だんだん無理のきかない年になってきたことも自覚せねばならないのは少々寂しいが...。
Ps.
 今回はかなり日焼けをしてしまった。風呂に入る時など、当分苦しみそうである。


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